中医の視点と二十四節句から見つめる梅雨の養生

中医の視点と二十四節句から見つめる梅雨の養生

料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ

谷尻直子 Tanijiri Naoko
東京都渋谷区で予約制レストラン「HITOTEMA」を主宰。ファッションのスタイリストを経て、料理家に転身。「現代版のおふくろ料理」をコンセプトに、ベジタリアンだった経験や、8人家族のなかで育った経験を生かし、お酒に合いつつもカラダが重くならないコース料理を提案している。

日本には美しい四季があり、そのおかげで季節ごとの変化を楽しめる反面、「梅雨」という雨の続く季節も訪れます。

梅雨は地球にとっては「水の恵み」という大切な役割を担うもの。頭では理解していても、外出が億劫になったり、人によっては偏頭痛に悩まされたりと、「絶好調ヤッホイ!」とはいかない時期でもありますよね。

そんなとき、もちろん食以外にも、雨対策に、撥水加工の素敵なお洋服を選んだり、お気に入りになりそうな傘を見つけてみたり… 日常の中で、自分のご機嫌を取る工夫はさまざまあります。

今回は、そんな梅雨の季節を少しでも快適に過ごすために、私たちから「内側からのケア 2025年版」をご提案したいと思います。

中医学の視点から見る梅雨のカラダ

まず梅雨時期、中医学では何が起きているかというと…、それは「滞り」がキーワードです。

外の湿気が多い季節は、私たちの体内にも「湿(しつ)/湿邪(しつじゃ)」と呼ばれる余分な水分が溜まりやすく、巡りが滞ると、だるさや重さとして現れることがあります。

さらにこの季節は「陽気」、つまり温かさも増す時期。「湿度の高さ」と「気温の上昇」という二重の変化を、体がうまく処理できないと、むくみや食欲不振、下痢といった不調が出やすくなるのです。

共通するテーマ:「湿をためない」「脾胃をいたわる」

食養生では、中医学と、二十四節気という日本独自の視点、どちらから見ても共通して大切なのは、

• 湿をためないように工夫すること
• 脾胃(消化器系)をいつもより丁寧にケアすること

この2点が、梅雨の養生の中心的なトピックです。

おすすめ食材その1:

香味野菜で巡りをサポート

まず積極的に取り入れたいのは、「香味野菜」。紫蘇、茗荷、三つ葉、山椒、陳皮など、香りがすっと立つ食材は「巡り」をよくし、余分な湿をため込まないよう助けてくれます。

キーワードは「循環」。
体の中のめぐりを良くすることで、気分まで軽やかになります。

おすすめ食材その2:

酸味と苦味をほどよく

香りの養生:植物の力を借りて

ミント、ティートゥリー、ユーカリ、レモングラスなどの香りもおすすめです。これらは香味野菜と同じく、すっきりとした「巡る」性質を持っています。

ミントやレモングラスはハーブティーとしても手に入りやすく、味覚だけでなく嗅覚からも取り入れることができます。週末のお茶に、ぜひ選んでみてください。

梅雨前からの「先まわりケア」が大切

ミント、ティートゥリー、ユーカリ、レモングラスなどの香りもおすすめです。これらは香味野菜と同じく、すっきりとした「巡る」性質を持っています。

ミントやレモングラスはハーブティーとしても手に入りやすく、味覚だけでなく嗅覚からも取り入れることができます。週末のお茶に、ぜひ選んでみてください。

セルフケアは「観察」と「実行」

セルフケアとは、「自分をよく観察すること」と「行動すること」。

外側に現れている状態も、内側で起きていることも、丁寧に見つめることで、耳を澄ますことで、自分にとって今必要なことが見えてきたり聞こえてきたりします。

そうすることで、摂ったタンパク質は髪や爪、肌に活力を与え、カルシウムは骨を丈夫に、ビタミンやミネラルは代謝やホルモンの調整に「きちんと」役立ってくれます。

自分というのは1人ですが、自分という機械一つを動かしているのはチームワークです。自分の内臓の、メンタルの、皮膚や髪の毛などパーツパーツの1番の味方が自分自身でありたいものですね!

次回は、具体的な取り入れ方やレシピをご紹介します。
ぜひ、日常の中に加えてみてくださいね。

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