
幸せに「浸る」練習
あなたらしく輝くためのkimi ヨガメソッド

200万DLを突破した大ヒットアプリ「寝たまんまヨガ」発案者。養成コース開発、ディレクション、指導者として活躍。著書に「いちばんよくわかるYOGAポーズ全集」他多数。
こんにちは!キミです。
風がやわらぎ、草花がぐんと背を伸ばす5月。気持ちのいい季節だけれど、意外と心や体がついていかない…そんな声もちらほら聞こえてきます。新しい環境や気温の変化に、気づかないうちに緊張が溜まっているのかもしれません。
そんなときこそ、『感じる』ことに立ち返るタイミング。今日は「幸せに浸る練習」について、お話ししたいと思います。
毎日はスピードにあふれていて、気づくと心はいつも次の予定か、過ぎた出来事のなかにいることが多くなりませんか?でも、ちょっと立ち止まって、「いま、私は心地よい?」と問いかけてみる。それが『幸せに浸る』ための小さなスタートです。

脳科学者ジル・ボルト・テイラー博士は、怒りやストレスの感情が生まれても、それが脳内で生理的に続くのはたった90秒だと言います。
その後もイライラが続くのは、私たちが頭の中でそのストーリーを繰り返し再生することを選んでいるのだそうです。90秒は、脳内から分泌されたホルモンが全身を駆け巡るので、どうにもなりません。しかし、91秒目からは、その状態を続けるのか、その状態を切り替えるのか、無意識に選んでいるそうです。
つまり、「いい気分」や「心地よさ」も、自分で選び取ることができるのです。お気に入りのスキンケアを塗るとき、深く呼吸して、その香りや肌触りに集中してみる。一杯のコーヒーの味わいを、ゆっくり楽しんでみる。
そんな小さな時間の中に、『いまここ』の幸せはちゃんとあるのです。

幸せに浸るには、コツがあります。それは「気づき、感じ、立ち止まる」こと。自分を丁寧に扱うその時間が、ほんのわずかでもあれば、心の中はきっと変わります。
自分を大切にする時間が、日常の中に静かな豊かさをもたらします。5月の風のように、やさしく心を包み込んで、幸せに浸る練習を重ねていけますように。