
春のはじまりは、お茶タイムでセルフケア
料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ

今月は24節気でいう「雨水(うすい)」
雪が溶け始め、雨になる気温に上がり、徐々に暖かくなり、桜や蕗のとうなど、「春の名物」を楽しみにする季節です。
楽しみな行事も多いながら、アレルギーのある方にとっては警戒の季節。
そして春のはじめは暖かくなって行動的にしたい気持ちがあるものの、体がまだついていかず、おっくうだな、という気持ちが出やすい時期ですね。お茶を淹れる時間、飲む時間を心のメンテナンスとして過ごしてみてください。
今日は、いくつか、そんな季節におすすめの私の定番のお茶を3つほど、ご紹介したいと思います。まずは、アレルギー対策で有名な「べにふうき」
べにふうき茶
べにふうきは鹿児島県と静岡県で主に生産されています。元々は紅茶用として開発された品種で、香り豊かで渋みの成分であるカテキンの含有量が多いのが特徴です。このべにふうきが特に注目されているのは、他の茶葉にはない「メチル化カテキン」を豊富に含んでいるという点です。「メチル化カテキン」とは、かゆみの原因となる体内物質(ヒスタミン)が放出されるのを抑制する作用を持っており、花粉やほこり、ハウスダストなどが原因のアレルギー症状を和らげる効果が期待されています。
アレルギー症状に効く薬の中には眠くなってしまうものも多いですが、お茶であればその心配がなく摂り入れることができますね。長期間飲み続けると効果が高いとされておりますので、花粉症で悩まれている方は飛散が本格化する春を前に飲み始めることをお勧めします。わたしも昨年は実際に飲んでいたのですが、持続性はないように感じますので少量をこまめに飲むと良いですよ。
べにふうき茶を取り入れられる際には1点注意点があります。それはべにふうき“緑茶”を選ぶことです。べにふうきの紅茶もあるのですが、紅茶を作る際の発酵の過程でメチル化カテキンは消失してしまうのです。お店でべにふうき茶を手に取られる際には緑茶であるかどうかをチェックしてご購入下さいね。
ほろにがさが特徴の緑茶なので、小豆のお菓子がよく合います。
ご自宅では、通常の丸めていただくおはぎを召し上がり、外出時には、お弁当箱やお正月に使ったお重を使って「テイクアウトおはぎ」なんていかがでしょう?
もち米をつぶして、あんこを重ねるだけ。
取り分け皿とスプーンがあれば、スコップケーキのように、集まった人数で取り分け、お茶と共に贅沢な時間を簡単に楽しむことが出来ます。これは私の大好きなフードデザイナーの女性から教わったアイデア。敷物をしいたお花見で、スコップケーキとしてのおはぎと暖かいお茶なんて、最高ですね。
フェンネル茶
次のご紹介はフェンネル茶。 フェンネルは品揃えが多い八百屋さんではフレッシュのものも見かける玉ねぎや大きならっきょうの様な見た目のお野菜ですが、フェンネルシードはギリシアやエジプトが原産のフェンネルの種子を乾燥させたハーブで、トルコ産のものが日本ではよく出回っております。 今回ご紹介するのは熱湯を注いで5分蒸らせば美味しい「フェンネル茶」。 とても爽やかな香りが特徴的です。きゅうりのサンドイッチやバニラアイスクリームなどにもよく合います。
お茶以外でフェンネルは、手で潰しながらいちごにまぶし、メープルシロップを回しかけたらこれ何?と必ず聞かれるデザートになります。メープルは、もしもあれば「ダーク」でなく「ライト」をチョイスすると尚おいしいです。
フェンネルは、市販のカレー粉にプラスすると爽やかさが増し、辛味なくふくよかな味わいを作り出してくれるので、ぜひ使ってみてください。ただ、アロマテラピー検定の資料他に則ると、妊娠中の方にはお勧めできません。逆に更年期障害には植物性エストロゲンが含まれているため一躍買ってくれるハーブです。
最後に3つ目のお勧め茶は、生姜を使った、「マサラチャイ」。
マサラチャイ
生姜、シナモン、クローブ、カルダモン、紅茶を使用します。こちらのマサラチャイは、ピリ辛仕立てがHITOTEMA好みの味わいなので、大人用バージョンでお伝えしますが、小さなお子様のいらっしゃるご家庭では、ブラックペッパーと赤唐辛子を抜いて、他のスパイスのみで作ってください。
アーユルベーダ、薬膳では、シナモンは心を落ち着かせ、体を温める効果があるとされていますので、シンプル派なら紅茶にシナモンのみを使ったシナモンティとしてもいいですね。
その他、今回のレシピに登場するカルダモンはインドやスリランカなど、カレーの国で生産されるスパイスで、1.8シオネールが抗炎症作用をもたらすとされています。そのためか、その爽やかな香りに鼻が通る実感があります。クローブは生姜同様に、体を温める作用が有名です。
それでは、レシピです。
薬膳マサラチャイ
マサラとは、スパイスブレンドのことです。チャイはお茶なので、マサラチャイでブレンドされたスパイスの効いたお茶ですよ、という意味になります。(ざっくり)

【材料:作りやすい分量:約8~10杯分】
基本の「ぴりり」マサラチャイの素 約450cc分 約8~10杯分
<スパイス(大人向け)>
・生姜 1片(10g)
・セイロンシナモン 1本
・クローブ 10粒
・カルダモン 4粒(皮を手で破るかハサミで半分に切る)
・赤唐辛子(種を除いて) 1/2本
・ブラックペッパーホール 10粒
<茶葉>和紅茶またはディンブラ茶葉 30g
・水 650cc
・甘くする場合:きび砂糖 50g(ノンシュガーでもOK!)
【作り方】
❶分量の水と、Aのスパイスを鍋に入れてしっかり煮立てる。3分から4分で沸き始めるので、その後ふつふつとした状態をキープしながら中火で合計約10分煮詰めてスパイスの味をしっかり湯に移す。(計量カップに入れて550~580ccになっていれば完璧!)

❷砂糖を入れる場合は②の鍋にきび砂糖を入れて溶かす。
❸溶けたら火を止めて液体が熱いうちに茶葉を入れて優しく一回転混ぜ、2分間、静かに葉が開くのを待つ。
❹2分たったら茶漉しで漉し、マサラチャイの素の完成!
(出来高約450~500cc)
❺50 ccのマサラチャイの素を50 ccのホットミルクでいただく。

紅茶ポリフェノールや、スパイスの血行促進作用、牛乳や豆乳のリラックス作用、など、よく知られた三種を組み合わせたインドやスリランカが発祥と言われる「チャイ」。私を含め、きっと好きな方も多いはず。しかしながら自分で作るとなると、スパイスをブレンドしたり、茶漉しを用意したりなど、少し手間がかかります。市販のチャイティバッグもいいけれど、いまいち味が薄くて、、という方に最もお勧めなのが、日持ちもしてしっかりと紅茶の味わいを楽しむことができるこの、「チャイの素」を作る方法!
チャイの素を作ったら、ボトルなどに入れて冷蔵庫で約一週間保存できます。氷をグラスに入れて牛乳で割ればアイスチャイ、炭酸水で割ればチャイティソーダにもなりますので季節に応じてお好みで!


その日に全量いただく場合は、工程④のあと、牛乳を500cc入れて1~2分弱火で加熱して温めて濾すと一気に全量(約900cc~1ℓ程度)が出来上がります。お好みに応じて、砂糖無し、砂糖ありをお試しください。

HITOTEMAスタッフからも熱烈ラブコールの「甘いタイプ」は夕方の疲れをほどくのに大活躍しています。
この季節のセルフケアは、三寒四温と言われる三日寒かったと思ったら四日暖かい、そういう日本特有の「毎日気温が大変化!」に自分を合わせるように意識して、カーディガンを一枚、魔法瓶に入れた白湯を必ず準備して出かけましょう。
このひとてまで、一週間の自分の肌、髪の毛、爪、マインド、生産性が大いに異なりますよ!
自然の方に人間を合わせていく
春のはじまりには、苦味のあるものを摂る、体を温めるものを摂る、春一番と呼ばれる風対策をする、そんなことを意識してリラックスできるように過ごしていきましょう。リラックスが一番、自分のポテンシャルが発揮されますね:)
みなさんセルフケアで元気に過ごしてまたお目にかかりましょう!