果物と香りの力で、夏の終わりを慈しむ

果物と香りの力で、夏の終わりを慈しむ

料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ

谷尻直子 Tanijiri Naoko
東京都渋谷区で予約制レストラン「HITOTEMA」を主宰。ファッションのスタイリストを経て、料理家に転身。「現代版のおふくろ料理」をコンセプトに、ベジタリアンだった経験や、8人家族のなかで育った経験を生かし、お酒に合いつつもカラダが重くならないコース料理を提案している。

夏のスイーツといえば、子どもの頃はかき氷やスイカが定番でした。そして昔の家庭では「お菓子」ではなく、果物そのものが『ごちそう』だったように思います。

旬の果物は、自然の甘み・酸味・水分を兼ね備えた、薬膳的にも理想的な食材です。とくに夏は、水分とミネラル補給を兼ねて、スイカや桃、ぶどうなどを活かしたひと手間が、からだと心を満たしてくれます。

たとえばスイカ。多く買いすぎたときには、チアシードを加えたゼリー仕立てにするのがおすすめ。スパークリングワインを使えば、シンプルながらもおもてなし向きな一品に。アルコールは飛ばすので、お子さんにも喜ばれます。

チアシードのぷちぷち感と、角切りにしたスイカの食感のコントラスト、ワインの風味が豊かな味を加えてくれるゼリー。ひとくち口にすれば、夏の余韻が広がります。

旬のすいかでシャンパンゼリー

【材料】

• すいか 1/4個(全体皮付きで約500g)
• スパークリングワイン 200cc
• きび砂糖 60g 
• 水 100cc+ゼラチン7~8g(5分程度ふやかす)
• 水 大さじ1と1/2+チアシード小さじ1(一晩冷蔵庫で戻す)

【作り方】

❶ チアシードを水に浸して戻す(理想は12時間)。水にゼラチンをふり入れる。

❷ すいかの先端の甘い部分を3~4cm角程度に切って30~40ピース準備する。

❸ 残りのすいかとスパークリングワイン50ccをミキサーにかけて滑らかにする。

❹ 残りのスパークリングワイン150ccと砂糖、ゼラチンを鍋で煮溶かす。

❺ ③と④を合わせてざるで濾し、①のチアシードを混ぜる。

❻ 容器にすいかを並べ、⑤を泡立たないように注ぎ、冷蔵庫で1時間ほど冷やす。

また、夜の涼しさが心地よく感じられるようになったら、香りや植物の力で心を整える時間もおすすめです。

また、夜の涼しさが心地よく感じられるようになったら、香りや植物の力で心を整える時間もおすすめです。

・焼酎に潰した梅干しと炭酸を注いだ「梅ソーダ」
・きゅうりをピーラーで剥き、ジン+ソーダで仕立てたキューカンバージン

そして、ぜひお勧めしたいのが少し高級な線香花火を入手して贅沢時間を楽しむこと。夏の終わりの情緒を味わえるひとときに、心の疲れもすっと抜けていくようです。日中の火照りをリセットし、秋に向けて「心」を整えるための小さな儀式になるはずです。

二十四節気でいえば、8月下旬は「処暑(しょしょ)」の頃。暑さが少しずつやわらぎ、秋の気配が感じられはじめる時季。

夏休みモードだからこそ、毎朝『体の声』を聞く癖を。
「今日の自分の調子はどうかな?」と。
「昨日遅かったから少し疲れているな。」そう思ったら
「いつもそうだから」をやめて、
今日は早めに帰宅しよう。
今日は家事を後回しにして休む日と決める。

そんなふうに過ごすことが、秋の健やかさを育んでくれると思います。

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