眼精疲労リセット ~後頭下筋群をゆるめる~

眼精疲労リセット ~後頭下筋群をゆるめる~

あなたらしく輝くためのkimi ヨガメソッド

kimi 先生
200万DLを突破した大ヒットアプリ「寝たまんまヨガ」発案者。養成コース開発、ディレクション、指導者として活躍。著書に「いちばんよくわかるYOGAポーズ全集」他多数。

秋が深まり、読書やパソコン作業、スマホを見る時間が自然と増える季節。気づけば「目が重たい」「肩や首まで凝る」と感じることはありませんか?

実はその疲れの原因の多くは、首のつけ根にある「後頭下筋群」の緊張にあります。後頭下筋群は、頭蓋骨のつけ根から首の骨にかけてついている小さな筋肉。目の動きと連動して働くため、普段目をたくさん使う方は、後頭下筋群もカチカチにこわばってしまいます。結果、目の疲れが首こりや肩こり、さらには集中力の低下やイライラにまでつながるのです。さらに、PCやスマホで頭を前に出す姿勢が続くと、後頭下筋群は常に伸ばされながら緊張し、凝り固まりやすい部位です。頭痛やめまい、集中力低下にも関与します。ここが緩むと、自律神経も落ち着き、呼吸の流れが自然に整っていくのです。

そこでおすすめなのが、後頭下筋群をゆるめるヨガのセルフケアです。

首の後ろをゆるめるセルフケア

① 椅子に座り、両手の指を組み合わせます。

② 組み合わせた両手を後頭部にあてます。

③ 大きく息を吸って、吐きながらゆっくりと顔を下に向けます。顎を胸に近づけながら、首から背中の上部まで丸めます。

④ お腹をみながら、両手の重みを頭にかけます。
⑤ 5回ほど、ゆったり呼吸します。

⑥ 息を吸いながら、頭を起こします。

⑦ 終えた後は、首の後ろから目の奥まで気持ちよく緩んだのを感じます。瞼を閉じると感覚が研ぎ澄まされます。

終わった後に、蒸しタオルや手のひらを目にあて、じんわり温めることで、目の奥の緊張がさらにほぐれます。

ヨガ的視点からの眼精疲労ケア

ヨガでは「目は心の窓」といわれ、視線の方向や柔らかさは心の状態と深く結びついています。凝り固まった視線をゆるめることは、心を広げることにもつながります。

またアーユルヴェーダでは、目の疲れは「ピッタ(火のエネルギー)」の過剰とされ、冷却と休息が必要だと考えます。温めて血流を促すケアと同時に、夕方以降はブルーライトを控え、月光やキャンドルのような柔らかな光で過ごすのもおすすめです。

眼精疲労は単なる「目の疲れ」ではなく、首・肩・心の緊張まで広げてしまうサインです。後頭下筋群をゆるめることは、呼吸を深め、思考を澄ませ、心を軽くするケアでもあります。夜のひとときに、目と首に優しいひと呼吸をなさってください。

小さなセルフケアの積み重ねが、明日のあなたの視界をより澄み渡らせ、心にも静かな余白をもたらしてくれるはずです。

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