無常にくつろぐ練習

無常にくつろぐ練習

あなたらしく輝くためのkimi ヨガメソッド

kimi 先生
200万DLを突破した大ヒットアプリ「寝たまんまヨガ」発案者。養成コース開発、ディレクション、指導者として活躍。著書に「いちばんよくわかるYOGAポーズ全集」他多数。

ヴァイラーギャ(無執着)という手放し方

こんにちは!キミです。

春は、別れと始まりが同時に訪れる季節。
環境が変わり、人間関係が動き、心が追いつかないまま、時間だけが進んでいくこともあります。ヨガ哲学では、変わり続けるこの世界を「無常」と捉えます。そして、その移ろいの中で大切にされるのが『ヴァイラーギャ(無執着)』という教えです。

無執着というと、何かを諦めること、感情を持たないことのように受け取られるかもしれません。けれど『ヴァイラーギャ(無執着)』は、冷たく手放すことでも、我慢して欲を抑え込むことでもありません。

それは、変わっていくものを、変わらないものとして握りしめ続けないという、とても現実的で、やさしい態度です。

たとえば、
・過去の役割
・もう合わなくなった期待
・「こうあるべき」という自分像

それらを、無理に切り捨てなくてもいい。

ただ、今の自分には合わなくなっているかもしれない、とそっと緩めてあげること。身に着ける物でも、年齢や暮らしの変化とともに、好みや流行、似合うものは自然と変わっていきます。以前は心地よかった服が、今の体や気分には少し窮屈に感じられることもある。それは間違いではなく、変化が起きている証です。

外側だけでなく、内側も同じ。

価値観や役割、期待もまた、今の自分に合う形へと、衣替えしていく時期があります。ヨガでは、執着がほどけると、心には自然な余白が生まれると考えます。その余白こそが、次の季節を迎えるためのスペースになります。

更年期やミッドライフは、体も心も、これまでと同じではいられなくなる時期。だからこそこの時期は、「保とうとする力」よりも、「変わっていく自分にくつろぐ力」が求められます。

『ヴァイラーギャ(無執着)』は、若さや役割を手放すことではなく、変化の中でも自分を見失わずにいるための知恵。

無常は、失うことではなく、次の在り方へ移っていくための自然な通過点なのです。無常にくつろぐとは、変化をコントロールしようとするのをやめ、「今は、こう流れている」と認めること。

それは弱さではなく、人生と協力する姿勢でもあります。春の不安定さを感じたときこそ、一度、深呼吸をしてみてください。息が入ってきて、また出ていくように、すべては留まらず、巡っています。その流れに抗わず、「今の私は、今のリズムでいい」と自分に許可を出すこと。

それもまた、『ヴァイラーギャ(無執着)』の実践です。何かを変えなくても、在り方が少し緩むだけで、心は驚くほど軽くなります。『ヴァイラーギャ(無執着)』は、何かを失うための教えではなく、軽やかに次へ進むための知恵。

変わることを恐れず、変わらない何かにしがみつかず、春という流れに、そっと身をゆだねてみませんか?

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