素材の『生かし方』を大切に、シンプルに立ち返る晩春初夏

素材の『生かし方』を大切に、シンプルに立ち返る晩春初夏

料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ

谷尻直子 Tanijiri Naoko
東京都渋谷区で予約制レストラン「HITOTEMA」を主宰。ファッションのスタイリストを経て、料理家に転身。「現代版のおふくろ料理」をコンセプトに、ベジタリアンだった経験や、8人家族のなかで育った経験を生かし、お酒に合いつつもカラダが重くならないコース料理を提案している。

前回、季節と体、そして日々の意識の向け方についてお話ししました。今日は、晩春から初夏にかけての食材との付き合い方をお話ししたいと思います。

季節の食材は、それだけで大きな力を持っているものです。だから、あまり頑張りすぎなくても大丈夫。むしろ、少し手を抜いたくらいの方が、ちょうどよかったりするといつも感じます。頭よりも、心で調理するというか、食材に気持ちを寄り添わせるイメージです。

旬の食材:アスパラガス


例えばアスパラ。
私は、奮発して、少し太めのものを選びます。魚や肉に比べたら、と自分を鼓舞して、たまには少し頑張ってしまいます(鼻息w)。奮発して買った太いアスパラは、大のご馳走なので、美味しく食べたいです。下の方だけと言わず、意外と半分くらいの位置から皮をむくと良いと思います。

まな板にアスパラを乗せてピーラーを走らせます。しっかりと塩をきかせた熱湯でさっと茹でますが、この時、私は、一本をその長さのままで茹でたい。パスタ鍋に塩入熱湯を用意して、トングで支えながら下半分を30秒程度ぐらぐらと茹で、その後、バラバラになっても、上半分が沈むようにして茹でます。合計1分。さっと冷水を通して色の美しさを止めたら、長いままに卓上に出します。

お鍋を引っ張り出すのが面倒な場合は、半分に切っても良いですが、なぜなのでしょう?長いままのアスパラが大人も子どもも大好きで、ただただ塩茹でしただけだというのに、みんなの手が止まりません。下の方は甘みがしっかり感じられ、上の方は少し「緑の味」がして、あの独特な歯触りがなんとも…。と書いているだけで食べたくなります。下の方と上の方の味の違いも存分に楽しんでほしいポイント。

旬の食材:そら豆・スナップエンドウ

そら豆やスナップエンドウも、茹でる行為自体は同じ。
そら豆はおはぐろと呼ばれる黒い点の反対側に包丁で切り込みを入れてから。味噌漉しや、取手付きのざるに入れてから茹でると、引き上げが楽で、少量の時は便利。

そら豆は2分、スナップエンドウは1分が目安。

さっと火を通すだけが一番おいしい。
少しだけ歯ごたえを残して茹でられたら、自分を褒めてあげましょう。パルミジャーノやペコリーノチーズを削ったり、カラスミを削れば最高です。レモンの皮と塩とオリーブオイルでも最高ですし、今出ているホタルイカと少量のクミンを合わせるなども良いですね。

旬の食材:新玉ねぎ

新玉ねぎは、あまり水にさらしすぎず。
3~5分で引き上げます。

おかかや梅干し、塩昆布、もみのり、桜エビ。
日本を代表する食材で、新玉ねぎに合わせていただきたいものはたくさんあって、選びきれないくらいです。頭がスッキリする感覚を持つのは私だけでしょうか?

旬の食材:新じゃが

さて、もう一つの食材、新じゃがで作るのは、大好きな「新じゃがしゃきしゃき」!

細めに千切りにして、塩を入れた熱湯で50秒。

さっと火を通して、ざるにあげたら、あとは塩麹でざっと和える。

ほくほくとした冬のじゃがいもでは味わえないシャキシャキしたじゃがいもの歯触りが小気味よい。水分が多いせいか重たさを感じにくく、じゃがいもなのになんとも軽やか。

このままだと油を使わないのでダイエット中にも良いですが、腸活には、良い油を適量とってあげることをお勧めしたいので、生でいただくのにに適した油とも言えるエゴマ油やエキストラバージンオリーブ油などをさらり一と回しも良いものです。

じゃがいもは、熱で壊れにくいビタミンCが自慢の食材。紫外線の強くなる季節に登場するのには意味があるんですね。

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