全身をスキャンするように、自分の変化に気づく新習慣

全身をスキャンするように、自分の変化に気づく新習慣

料理家、谷尻直子さんのコラム&レシピ

谷尻直子 Tanijiri Naoko
東京都渋谷区で予約制レストラン「HITOTEMA」を主宰。ファッションのスタイリストを経て、料理家に転身。「現代版のおふくろ料理」をコンセプトに、ベジタリアンだった経験や、8人家族のなかで育った経験を生かし、お酒に合いつつもカラダが重くならないコース料理を提案している。

意外と強い春の日差しと、毎日何を着ていいか迷う晩春から初夏の日本。雨の日には頭の重さを感じたり、気分が思うように明るくならなかったりと、天候による心と体の揺らぎは、想像以上に私たちに影響を与えています。

人間に心地よさや幸福感をもたらす環境要因は、大きく分けて3つあると考えています。

一つ目は「人と自然」=気候や季節。
二つ目は「人と人」=職場やプライベートでの人間関係。
そして、三つ目が「人とモノ」=食べるもの、身につけるもの、住まいです。

季節を自分の力で変えることはできず、人間関係もまた、すぐに変化させるのは難しいもの。ですが、「人とモノ」の領域だけは、自分自身の意識によって大きく変えていくことができる。

例えばこの季節、朝晩の冷えと日中の暑さの差に対応するために、ストールや軽い羽織を持ち歩く癖をつけたい。晩春から初夏は、重ね着!そんなふうに意識するだけで、体の「不快度」はぐっと下がってくれます。

また人との関係においても、つい、昔から「良いところを探しましょう!」と言われて育ったので、そうしようと無理してしまう人もいると思います。ただ、無理しているな、そう感じたら、少し距離をとることや、受け流す力を持つ。それも、「不快」を減らしてあげるひとつの選択です。無理している、というのと、チャレンジしてみよう、は大きく違うから。

ただ、その一方で、自分から快活に挨拶をするだけで、関係性が大きく変わることも多いです。

そして三つ目の「人とモノ」。

自然が日々変化するように、私たちの体もまた、毎日少しずつ違っています。特に女性の体は、月の満ち欠けのようにホルモンバランスが移ろい、その日の体調や気分にも影響を与えています。

例えば、朝起きたときに、頭のてっぺんから足先まで、自分自身をすーっとスキャンするような感覚で、「今日はどんな状態だろう」と感じてみること。

その上で、今日はどんな食べ物を取り入れたいか、どんな過ごし方をしたいかを選んでいくことが、自分を整える習慣につながっていきます。

私は、「今日はいいことが起こる」と自己暗示にかけて1日をスタートするようになってから、本当にいい出会いや、いいインスピレーションに恵まれるようになりました。

晩春から初夏にかけては、体の余分な熱や湿をやさしく外に出してくれる食材が豊富に出回る季節です。

アスパラ、そら豆、スナップエンドウ、春キャベツ、新玉ねぎ、新じゃが、さくらんぼ、ズッキーニやきゅうりなど、みずみずしく、軽やかなエネルギーを持つ食材たち。

こうした旬のものを選ぶことそのものが、
体を整えるひとつの小さなセルフケアになります。

次回は、これらの食材を日々の食卓に取り入れる楽しさをお届けしたいと思います。

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